「便所・トイレ」の昔の言い方が多すぎる件…|言葉の語源・古称・由来を解説!

このページにはプロモーションが含まれています
「便所」「トイレ」の昔の言い方・言葉は?

「便所」「トイレ」の昔の言い方を知っていますか?

実は、便所・トイレを表す昔の言い方・言葉はたくさんあるのです。

この記事では、「便所」「トイレ」の昔の言い方・言葉について、次のことを紹介します。

この記事でわかること
  • 便所・トイレの昔の言い方・言葉
  • 便所に言い方が変わったのはいつ?
  • トイレに言い方が変わったのはいつ?
  • 「便所」は死語なのか?

記事を読むことで、「便所」「トイレ」の昔の言い方の語源・由来がわかりますよ。

もうチェックした?

目次

「便所」「トイレ」の昔の言い方(古称)はいろいろ

実は、「トイレ」や「便所」の昔の呼び方(古称)はたくさんあります。

主に、江戸時代から明治・大正時代にかけて、便所には

  • 厠(かわや)
  • 雪隠(せっちん)
  • 憚(はばかり)
  • 手水(ちょうず)
  • ご不浄(ごふじょう)

など、さまざまな言い方があったそうです。身分や場所によって呼び方が違っていたようです。

厠(かわや)

「厠(かわや)」という言葉は、もともとは古代中国から伝わった言葉で、日本では奈良時代ごろから使用されている古い言い方の一つです。

万葉集にも出てくる由緒正しい言葉らしいですよ。

主に庶民の使う、屋外に設置された共同の便所を指していました。

雪隠(せっちん)

「雪隠(せっちん)」は、雪国での便所のこと。

雪に覆われて「隠れる」ように見えることからこの名がついたと言われています。

江戸時代に広く使われるようになった表現らしいです。

小学校3年生の国語教科書に出てくるお話「三年峠」の中でも、雪隠(せっちん)という言葉が使われていることで、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

憚(はばかり)

「憚(はばかり)」は、直接的な表現を避け、遠回しに便所を指す際に用いられました。

「憚る」という言葉には「他に対して恐れつつしむ。遠慮する」といった意味があります。

人前では、不潔な場所を指す名前を言いたくない…という「日本人」らしい言葉ですね。

手水(ちょうず)

「手水(ちょうず)」は清めの水を使う場所、すなわち手を洗う場所を意味します。

水回りに関連する言葉として、便所を遠回しに指す言葉として使われていたようです。(今で言う「お手洗い」のような感じでしょう)

また、主に寺院などに設置された格式高い便所にも使われていたとか。

ご不浄(ごふじょう)

「ご不浄(ごふじょう)」も、便所を遠回しに表現する言葉です。主に明治ごろに上流階級の家庭で使用されていた言葉です。

トイレの場所を使用人に教える時など「ご不浄は奥の方にあります」などと言うことで、生活空間における場の尊厳を保つ狙いがあったとされています。

昔の言い方から「便所」に変わったのはいつ?

「便所」という言葉が一般的になったのは、明治時代に入ってからです。

西洋文化の導入とともに、衛生観念が高まり、日本の公衆衛生が改善される過程で、「便所」という言葉が広く用いられるようになりました。

「トイレ」に言い方が変わったのはいつ?

「トイレ」という言い方が普及したのは昭和30年代ごろからだそうです。

ちょうど、洋式の水洗トイレが一般家庭にも広まった時期とぴったり合うので、水洗トイレの普及とともに「トイレ」という言い方が一般的になったと考えられますね。

ちなみに、現代では「トイレ」の他に「レストルーム」「WC(Water Closetの略)」など、さまざまな言い方があります。

便所・トイレの昔の言い方「厠」「雪隠」「憚」「手水」は死語なのか?

便所・トイレの昔の言い方(古称)である、「厠」「雪隠」「憚」「手水」「ご不浄」などは、現代の日常会話ではほとんど使われなくなり「死語同然」といってよいでしょう。

ただし、歴史的な文脈や文学作品などでは使われている見かけることがあるので、完全になくなった言葉とは言えません。

(ちなみに、「便所も死語になった」という意見もあります。確かに、最近「便所」という言葉も聞かなくなりましたね。。。)

まとめ:「便所」「トイレ」の昔の言い方・古称はたくさんあった!

「便所」「トイレ」の昔の言い方・言葉についてまとめました。

記事の内容をまとめると

  • 便所・トイレは昔「厠」「雪隠」「憚」「手水」「ご不浄」などの言葉が使われていた
  • 明治時代あたりから「便所」という言い方に変わった
  • 昭和になり、水洗トイレが普及し始めたごろから「トイレ」という言い方に変わった
  • 現在、「厠」「雪隠」「憚」「手水」「ご不浄」はほぼ使われておらず、死語といってよい。また、最近では「便所」という言葉も死語になりつつある

便所やトイレといった場所の呼び名は、時代と共に変わってきましたが、それぞれの言葉にはその時代の文化や価値観が反映されていたのがわかりました。

今後、トイレの言い方がどのように変遷していくのか、気になるところですね。

その他の「今は使わなくなった昔の言葉」を知りたい方は、

こちらの昔の言い方一覧をご覧ください↓

もうチェックした?

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次