「推し」の昔の言い方を知っていますか?
実は「推し」は昔、別の言い方で呼ばれていたのです。
この記事では、「推し」の昔の言い方・古風な呼び方について紹介します。
- 推しの昔の言い方(命・贔屓・ファン・親衛隊・派、など)
- いつから「推し」が使われるようになったのか?
- 「推し」の派生語は?
記事を読むことで、推しの昔の言い方や、由来、現在の「推し」の派生語がわかりますよ。
推しの昔の言い方は「命」「贔屓」「ファン」「親衛隊」「派」など
「推し」という言葉が使われる前には、以下のような言葉で「推し」と似た気持ちを表現していました。
- 命
- 贔屓(ひいき)
- ファン
- 親衛隊
- マニア
- 派
それぞれの使い方を、例文とともに見ていきましょう。
推しの昔の言い方の使用例文
命
「命」は、特定の人物やキャラクターに対する非常に強い愛情や執着を表す言葉。
例文:「ワイは、デビュー当時からキョンキョン命やで!」
※キョンキョン:小泉今日子さん
贔屓
「贔屓」は、宝塚や歌舞伎役者を応援する際に使われました。
例文:「大好きな宝塚のデュエダンだった 贔屓とその相手役で見てみたかった夢が叶った」
ファン
「ファン」は、特定の芸能人やスポーツ選手を応援する人々を指す言葉です。
例文:「松田聖子さんの大ファンです!」
オタク
「親衛隊」は、アイドルの熱烈なファンが集まって、私的に応援活動・身辺警護をする組織の趣味や分野に熱中している人のこと。
例文:「今週の金曜は、伊代ちゃんの親衛隊に行ってくるから、学校サボるわ」
※伊予ちゃん:松本伊代さん
マニア
「マニア」は、特定の分野に非常に詳しい人を指します。例えば、「彼は鉄道マニアです」と言うことで、その人物の知識の深さを示しました。
例文:「私、昭和アイドルマニアなもんで」
派
「派」は、特定のグループやメンバーを支持する派閥を表します。例えば、「私は◯◯派です」と言うことで、支持するグループを明確にしました。
例文:
「キャンディーズの三人で誰が好き?」
「私は断然ミキちゃん派!」
※キャンティーズは、ランちゃん(伊藤蘭)・ミキちゃん(藤村美樹)・スーちゃん(田中好子)の三人組
ネットでは「萌」「◯◯タソは俺の嫁」なども
ネット民の間では、「萌(もえ)」や「◯◯タソは俺の嫁」という表現も使われていました。
萌え
「萌え」は、特定のキャラクターやアイドルに対する強い愛情や好意を示す言葉。
優しさや可愛らしさ、愛らしさ、暖かさなど、すべての柔らかい感情を一つにまとめたもの。
触れたら溶けてしまいそうなマシュマロや、存在は感じられても触れることができない雲のような感情を表します。
例文:「えなこちゃんのコスプレ、萌える〜」
※コスプレイヤーのえなこさん
◯◯タソは俺の嫁
また、「◯◯タソは俺の嫁」という表現は、特定のキャラクターやアイドルを推す言葉として、多用されていました。
例文:「こなたタソは俺の嫁!」
※「らき☆すた」の泉こなた
「推し」という言い方はいつから広まった?
今では一般的に使われるようになった「推し」という言葉は、いつから広まったのでしょうか。
その由来とともに詳しく見ていきましょう。
元々は「一推しメンバー」が由来
「推し」という言葉は、元々「一推しメンバー」という言葉から派生しました。
アイドルグループの中で最も好感を持っているメンバーを指す「一推しメンバー」が短縮され、「推しメン」となり、最終的に「推し」となったという説が有力です。(諸説あり)
この言葉の変化は、1980年代のアイドルブームの時期に始まりました。
モーニング娘。のファンが「推し」を使い始めた
2000年代ごろ、モーニング娘。が大ブームを巻き起こしていた時期に、そのファンが「推し」という言葉を使い始めました。
- 安倍なつみさん
- 後藤真希さん
- 加護亜依さん
- 辻希美さん
- 石川梨華さん
など、誰推しだったのかをよく話して盛り上がったものです。
(ちなみに私は安倍なつみ推しでした)
モーニング娘。の頃に、当時のファンの間で「推し」という言葉が広まったとされています。
AKB48選抜総選挙により「推し」が広まる
モーニング娘。のファンによって使われ始めた「推し」という言葉でしたが、当時はまだ限られた範囲での使用にとどまっていました。
しかし、AKB48の選抜総選挙がテレビで放映されるようになると、「推し」という言葉は全国的に広まり、多くの人々に認知されるようになりました。
まとめると、
- 1980年代に「推し」という言葉が生まれる
- 2000年代に「推し」の言葉がアイドルファンに広まる
- AKB総選挙のテレビ放送にて「推し」が全国に広まる
といった流れで、「推し」という言い方が広まったということになります。
「推し」の言葉の派生語
「推し」という言葉から派生した様々な言葉も存在します。以下にいくつかの例を挙げます。
- 神推し:特に強く推しているメンバーを指します。
- 箱推し:アイドルグループ全体を推すことを意味します。
- 推し変:推しているメンバーを変えることを意味します。
- 推しピ:推しの対象となる人を意味する言葉。people(ピープル)が語源。
- 推し事:推しのメンバーを応援するための活動を指します。推し活と同義。
- 単推し:推しが一人しかいないときに、その推しを意味する言葉。神推しとニュアンスは近い。
- 二推し:二番目に推している推しを意味する。
- 三推し:三番目に押している推しを意味する。
- 最推し:最も推しているメンバーを指します。(推しが複数人いる場合につかう)
- 推し様:尊敬を込めて推しに敬意を表した表現方法。
- 推し被り:他のファンと同じメンバーを推していることを意味します。
- 推し仲間:同じメンバーを推している仲間を指します。
- 推し色:推しているメンバーのイメージカラーを指します。
- 推し色コーデ:推しのメンバーのイメージカラーに合わせたファッションを指します。
- 推し増し:推しているメンバーを増やすことを意味します。
- 推しマーク:推しのメンバーを表す絵文字や記号をSNSのプロフィールなどに書いて推し表現をすること。
まだまだ派生語は増えているので、今後の「推し」言葉も要チェックですね。
まとめ:推しの昔の言い方は「命」「贔屓」「ファン」「親衛隊」「派」など
推しの昔の言い方について解説しました。
- 推しの昔の言い方は「命」「贔屓」「ファン」「親衛隊」「派」など
- ネット民の中では「萌え」「◯◯タソは俺の嫁」なども使われていた
- 1980年代に「推し」という言葉が生まれ、モーニング娘。AKB48により全国へ広まった
- 「推し」の派生語がどんどん増えていっている
推しの昔の言い方は、「命」「贔屓」「ファン」「担当」「派」「オタク」「マニア」「萌え」「◯◯タソは俺の嫁」などでした。
「推し」の派生語がどんどん出てきているので、今後の「推し」表現にも注目ですね。
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