「5月」の昔の言い方を知っていますか?
実は「5月」は昔、別の言い方で呼ばれていたのです。
この記事では、「5月」の昔の言い方・古風な呼び方について紹介します。
- 5月の昔の代表的な言い方(皐月)
- 5月の昔の言い方の由来
- その他の5月の異名(早苗月・五月雨月・稲苗月、ほか)
記事を読むことで、5月の昔の言い方・由来がわかりますよ。
5月の昔の言い方は「皐月」
5月の昔の言い方(異名)は「皐月(さつき)」と呼ばれていました。
これは、旧暦で使われていた月の和風の呼び方の一つです。
このような日本古来の月の呼び方を「和風月名」といいます。
では、なぜ5月が「皐月」と呼ばれるようになったのでしょうか。
その由来について、詳しく見ていきましょう。
皐月の由来
「皐月」の由来については、いくつかの説があります。
最も有力とされているのは、「早苗を植える月」という意味から来ているという説です。
「皐」という字は「さなえ(早苗)」と読み、田植えの時期を表しています。
旧暦の5月は、現在の暦でいう6月頃にあたります。
この時期は、田植えが盛んに行われる季節であり、農耕文化が根付いていた日本の生活リズムとも深く結びついていたのです。
また、別の説では「皐」を「さつき」と読み、「さ(狭)月」が転じたという解釈もあります。
これは、農繁期で忙しく、月日が経つのが早く感じられる「狭い月」という意味だとされています。
さらに、「皐」を「高い」という意味で解釈し、「高く昇る月」や「草木が高く伸びる月」という説明もあります。
この時期、日が長くなり、草木が急速に成長することから、この説も説得力がありますね。
皐月は今でいう6月
先ほども少し触れましたが、旧暦の5月(皐月)は、現在の暦でいう6月頃に相当します。
これは、旧暦と新暦(現在使用されているグレゴリオ暦)の間にずれがあるためです。
旧暦は太陰太陽暦を採用しており、月の満ち欠けを基準にしていました。
一方、現在の新暦は太陽暦を採用しています。このため、両者の間には約1ヶ月のずれが生じているのです。
つまり、昔の人々が「皐月」と呼んでいた時期は、現代の私たちが体験する6月の気候や自然の様子に近いものだったといえます。
梅雨入りが近づき、田植えの季節を迎える時期、それが「皐月」だったのです。
その他の5月の昔の言い方
5月には「皐月」以外にも、様々な異名があります。
ここでは、他の5月の異名とその意味について紹介していきましょう。
- 早苗月(さなえづき):田植えの時期であることから、この名前が付けられました。「皐月」の由来の一つとも考えられています。
- 五月雨月(さみだれづき):梅雨の季節を表す「五月雨(さみだれ)」に由来しています。長雨の季節を意味します。
- 稲苗月(いななえづき):稲の苗を植える月という意味です。これも田植えの季節を表しています。
- 月見不月(つきみずづき):夜が短くなり、月を愛でる機会が少なくなる月という意味です。
- 雨月(うげつ):梅雨の季節であることから、この名前が付けられました。
- 午月(ごげつ):十二支の「午」の月という意味です。
- 橘月(たちばなづき):橘の花が咲く月という意味で、初夏の風物詩を表しています。
これらの異名を見ると、当時の人々が自然の変化や季節の移り変わりをどのように捉えていたかがよくわかります。
また、農作業のサイクルや文化的な行事とも深く結びついていたことが伺えますね。
まとめ:5月の昔の言い方は「皐月」「早苗月」「五月雨月」
5月の昔の言い方について解説しました。
- 5月の昔の言い方(和風月名)は「皐月」
- 「早苗を植える月」という説が有力
- 他にも「早苗月・五月雨月・稲苗月・月見不月・雨月・午月・橘月」などの異名がある
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