「キャビンアテンダント」の昔の言い方を知っていますか?
実は「キャビンアテンダント」は昔、別の言い方で呼ばれていたのです。
この記事では、「キャビンアテンダント」の昔の言い方・古風な呼び方について紹介します。
- キャビンアテンダントの昔の言い方(スチュワーデス・エアホステス・エアガール)
- なぜ「スチュワーデス」から「キャビンアテンダントに変わった」のか?
- 「スチュワーデス」は死語?
記事を読むことで、キャビンアテンダントの昔の言い方・歴史がわかりますよ。
キャビンアテンダントの昔の言い方は「スチュワーデス」
キャビンアテンダントの昔の言い方は「スチュワーデス」でした。
まずはスチュワーデスの由来や、「スチュワーデス以外の言い方」を見ていきましょう。
スチュワーデスの由来と呼ばれていた背景
「スチュワーデス」という言葉は、英語の「stewardess(女性乗務員)」に由来しています。
もともと船の給仕人を意味する「steward(男性乗務員)」の女性形として使われていました。
航空業界が発展し始めた1930年代ごろ、客室乗務員の職が女性に開放されたことで、この言葉が使われるようになりました。
当時の航空会社は、乗客に快適な空の旅を提供するため、若く魅力的な女性を採用し、「空の華」として宣伝していました。
スチュワーデスは、単なる給仕人ではなく、乗客をもてなす「ホステス」としての役割も期待されていたのです。
このような背景から、スチュワーデスという呼び方が長く使われることになりました。
エアホステス、エアガールという呼び方もあった
「スチュワーデス」以外にも、「エアホステス」や「エアガール」という呼び方がありました。
これらの呼び方は、1950年代から1960年代にかけて特に人気がありました。
「エアホステス」は、空の上でのホステス役という意味合いを強調した呼び方です。
一方、「エアガール」は、若さと魅力を前面に押し出した呼び方でした。
これらの呼び方は、当時の航空会社が客室乗務員の魅力を売りにしていたことを反映しています。
美しく、若く、親切な女性が乗客をもてなす、という理想像が、これらの呼び方に表れていたのです。
スッチーという呼び方も
「スチュワーデス」を略して「スッチー」と呼ぶこともありました。
この呼び方は、1980年代に特に流行しました。
「スッチー」という言葉を広めたきっかけは、田中康夫だとされています。
なぜ昔の言い方「スチュワーデス」から「キャビンアテンダント」に変わった?
「スチュワーデス」という呼び方が長く使われてきましたが、1980年代後半から1990年代にかけて、「キャビンアテンダント」という呼び方に変わっていきました。
なぜこのような変化が起こったのでしょうか。
性別を問わない言い方へと統一された
「スチュワーデス」から「キャビンアテンダント」への変更は、ポリティカル・コレクトネスの考え方が広まったことが大きな要因です。
ポリティカル・コレクトネスとは、差別的な表現を避け、公平で中立的な表現を使おうとする考え方です。
例えば
- 看護婦→看護士
- 保母さん→保育士
というように呼び名が変わったのも、ポリティカル・コレクトネスの考え方に基づいています。
要は、男性も女性もその職業に付く可能性があるので、どちらかの性別に決めつけてしまう言い方はやめてしまおうという動きのこと。
「スチュワーデス」という言葉は女性を指す言葉だったため、性別を決めつけない「キャビンアテンダント」や「フライトアテンダント」という呼び方に変わっていったのです。
なお余談ですが、「キャビンアテンダント」は和製英語で、日本では「CA」と略されることが多いです。
一方、英語圏では「フライトアテンダント(FA)」という言葉が一般的です。
海外では「キャビンアテンダント」という言葉が通じないこともあるので、注意が必要です。
日本では1990年ごろにスチュワーデスの呼び名を廃止
日本の航空会社でも、1980年代後半から1990年代にかけて、「スチュワーデス」という呼び方を廃止する動きがありました。
全日本空輸(ANA)では1987年に、日本航空(JAL)では1996年に、正式にスチュワーデスという呼び方を廃止し、「キャビンアテンダント」に統一しました。
この変更は、単なる呼び名の変更ではなく、客室乗務員の役割に対する認識の変化も反映していました。
美しさや若さだけでなく、安全管理や緊急時の対応など、プロフェッショナルとしての能力が重視されるようになったのです。
キャビンアテンダントの昔の言い方「スチュワーデス」「エアホステス」「エアガール」は死語?
「スチュワーデス」「エアホステス」「エアガール」といった言葉は、現在ではほとんど使われなくなりました。
公式な場面では完全に廃止されており、「キャビンアテンダント」や「客室乗務員」という言葉が使われています。
しかし、これらの言葉が完全に死語になったとは言い切れません。
特に「スチュワーデス」という言葉は、中高年の方々の間では今でも使われることがあります。
また、映画やドラマなどで過去の時代を描く際には、当時の雰囲気を出すためにこれらの言葉が使われることもあります。
ただし、これらの言葉を現役の客室乗務員に対して使うのは適切ではありません。
時代とともに言葉の持つ意味や印象も変化するため、現在では失礼な印象を与える可能性があるからです。
まとめ:キャビンアテンダントの昔の言い方は「スチュワーデス」「エアホステス」「エアガール」「スッチー」
キャビンアテンダントの昔の言い方について解説しました。
- キャビンアテンダントの昔の言い方は「スチュワーデス」「エアホステス」「エアガール」「スッチー」
- ポリティカル・コレクトネスの考え方に基づき、スチュワーデスはキャビンアテンダントへ変わった
- スチュワーデスという言葉は、今ではほとんど使われなくなった
キャビンアテンダントの昔の言い方は「スチュワーデス」「エアホステス」「エアガール」「スッチー」でした。
今後どのように言葉が変わっていくのか気になるところですね。
当ブログでは、いろいろな「昔の言い方」を紹介・解説しています。
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