「12月」の昔の言い方を知っていますか？
実は「12月」は昔、別の言い方で呼ばれていたのです。
この記事では、「12月」の昔の言い方・古風な呼び方について紹介します。
- 12月の昔の代表的な言い方（師走）
- 12月の昔の言い方の由来
- その他の12月の異名（極月・限月・除月、ほか）
記事を読むことで、12月の昔の言い方・由来がわかりますよ。
12月の昔の言い方は「師走」
12月の昔の言い方（異名）は「師走（しわす）」と呼ばれていました。
これは、旧暦で使われていた月の和風の呼び方の一つです。
このような日本古来の月の呼び方を「和風月名」といいます。
では、なぜ12月が「師走」と呼ばれるようになったのでしょうか。
その由来について、詳しく見ていきましょう。
師走の由来
「師走」の由来については、いくつかの説があります。
最も有力とされているのは、年末の忙しさを表現したものだという説です。
「師」は教師や僧侶など、普段は走り回ることのない人々を指します。
そんな人々までもが走り回るほど忙しい月だということから、「師走」と呼ばれるようになったと考えられています。
また、「しはす」という言葉が「年終わる（としをはす）」の意味だとする説もあります。
年の終わりを意味する言葉が転じて「師走」になったという解釈です。
師走は今でいう1月
先ほども少し触れましたが、旧暦の12月（師走）は、現在の暦でいう1月頃に相当します。
これは、旧暦と新暦（現在使用されているグレゴリオ暦）の間にずれがあるためです。
旧暦は太陰太陽暦を採用しており、月の満ち欠けを基準にしていました。
一方、現在の新暦は太陽暦を採用しています。このため、両者の間には約1ヶ月のずれが生じているのです。
つまり、昔の人々が「師走」と呼んでいた時期は、現代の私たちが体験する1月の気候や自然の様子に近いものだったといえます。
寒さが厳しくなり、新年を迎える準備に忙しい時期、それが「師走」だったのです。
その他の12月の昔の言い方
12月には「師走」以外にも、様々な異名があります。
ここでは、他の12月の異名とその意味について紹介していきましょう。
- 極月（ごくげつ）：一年の極まる月、つまり年の終わりの月という意味です。
- 限月（かぎりのつき）：年の限り、つまり年末を意味します。
- 除月（じょげつ）：年の終わりに邪気を払い、新年を迎える準備をする月という意味です。
- 親子月（おやこづき）：新年を意味する「子の月」と古い年を表す「親の月」が重なる時期という意味です。
- 梅初月（うめはつづき）：梅の花が咲き始める月という意味です。
- 春待月（はるまちづき）：春の訪れを待つ月という意味です。
- 暮来月（くれこづき）：年の暮れが来る月という意味です。
これらの異名を見ると、当時の人々が年の終わりと新年の始まりをどのように捉えていたかがよくわかります。
また、自然の変化や文化的な行事とも深く結びついていたことが伺えますね。
まとめ：12月の昔の言い方は「師走」
12月の昔の言い方について解説しました。
- 12月の昔の言い方（和風月名）は「師走」
- 「忙しさのあまり、普段走らない人まで走り回る月」という説が有力
- 他にも「極月・限月・除月・親子月・梅初月・春待月・暮来月」などの異名がある
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