「8月」の昔の言い方を知っていますか?
実は「8月」は昔、別の言い方で呼ばれていたのです。
この記事では、「8月」の昔の言い方・古風な呼び方について紹介します。
- 8月の昔の代表的な言い方(葉月)
- 8月の昔の言い方の由来
- その他の8月の異名(秋風月・木染月・燕去月)
記事を読むことで、8月の昔の言い方・由来がわかりますよ。
8月の昔の言い方は「葉月」
8月の昔の言い方(異名)は「葉月(はづき)」と呼ばれていました。
これは、旧暦で使われていた月の和風の呼び方の一つです。
このような日本古来の月の呼び方を「和風月名」といいます。
では、なぜ8月が「葉月」と呼ばれるようになったのでしょうか。
その由来について、詳しく見ていきましょう。
葉月の由来
「葉月」の由来については、いくつかの説があります。
最も有力とされているのは、この時期に木々の葉が落ち始めることから名付けられたという説です。
旧暦の8月は、現在の暦でいう9月頃にあたります。
この時期は秋の訪れとともに、木々の葉が色づき始め、少しずつ落ち始める季節です。
「葉落つ月」が転じて「葉月」になったと考えられています。
また、別の説では「羽(は)」が由来だとする解釈もあります。
秋の虫が羽を震わせて鳴く様子から、「羽搏(はばた)く月」が「葉月」になったという説です。
さらに、「葉」を「は」と読み、「剥(は)ぐ」という意味から、稲穂を収穫する月という解釈もあります。
農耕文化と深く結びついた月名の由来としても説得力があります。
葉月は今でいう9月
先ほども少し触れましたが、旧暦の8月(葉月)は、現在の暦でいう9月頃に相当します。
これは、旧暦と新暦(現在使用されているグレゴリオ暦)の間にずれがあるためです。
旧暦は太陰太陽暦を採用しており、月の満ち欠けを基準にしていました。
一方、現在の新暦は太陽暦を採用しています。このため、両者の間には約1ヶ月のずれが生じているのです。
つまり、昔の人々が「葉月」と呼んでいた時期は、現代の私たちが体験する9月の気候や自然の様子に近いものだったといえます。
残暑が和らぎ、秋の気配が感じられ始める時期、それが「葉月」だったのです。
その他の8月の昔の言い方
8月には「葉月」以外にも、様々な異名があります。
ここでは、他の8月の異名とその意味について紹介していきましょう。
- 秋風月(あきかぜづき): 秋の風が吹き始める月という意味です。8月後半から9月にかけて、暑さが和らぎ、涼しい風が感じられるようになることを表しています。
- 木染月(こぞめづき): 木々の葉が色づき始める月という意味です。秋の訪れとともに、木々の葉が少しずつ緑から赤や黄色に変化し始める様子を表現しています。
- 燕去月(つばめさりづき): ツバメが南へ渡っていく月という意味です。夏鳥であるツバメが、涼しくなり始めるこの時期に暖かい南方へ渡っていく様子を表しています。
- 雁来月(かりきづき): 雁が飛来する月という意味です。北方から雁が渡ってくる時期を指しており、秋の訪れを告げる風物詩の一つとして捉えられています。
- 竹春(ちくしゅん): 竹の新芽が出る時期という意味です。多くの植物が秋を迎える中、竹は新しい芽を出し始めるという特徴を表現しています。
- 建酉月(けんゆうげつ): これは旧暦の呼び方で、「酉」の月を建てるという意味です。旧暦では8月が酉の月とされており、暦の上での区切りを表しています。
- 初来月(はつきづき): 「初来」は「はつき」と読み、新しい季節が来る月という意味です。夏から秋への移り変わりを感じさせる言葉で、季節の変化を表現しています。
これらの異名を見ると、当時の人々が自然の変化や季節の移り変わりをどのように捉えていたかがよくわかります。
また、農作業のサイクルや文化的な行事とも深く結びついていたことが伺えますね。
まとめ:8月の昔の言い方は「葉月・秋風月・木染月」ほか
8月の昔の言い方について解説しました。
- 8月の昔の言い方(和風月名)は「葉月」
- 「木々の葉が落ち始めること」という説が有力
- 他にも「秋風月・木染月・燕去月」などの異名がある
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