旅行の昔の言い方は?旅の由来や「旅」と「旅行」の違いを徹底解説

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旅行の昔の言い方は?旅の由来や「旅」と「旅行」の違いを徹底解説

「旅行」の昔の言い方を知っていますか?

実は、旅行は昔、別の名称で呼ばれていたのです。

この記事では、「旅行」の昔の言い方・古風な呼び方について、次のことを紹介します。

この記事でわかること
  • 旅行の昔の言い方(旅、羇旅)
  • 旅行と旅の違い
  • 旅行の昔の言い方「旅」「羇旅」は死語なのか?

記事を読むことで、旅行の昔の言い方・歴史的背景について知ることができますよ。

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目次

旅行の昔の言い方は「旅」「羇旅」

旅行の昔の言い方は「旅」「羇旅(きりょ)」です。

ここでは、「旅」と「羇旅」について歴史的背景とともに詳しく見ていきましょう。

「旅」は万葉集の時代から使われている言葉

「旅」という言葉は、奈良時代(710〜794年ごろ)に編纂された『万葉集』にも登場します。

この時代の文学作品には、旅にまつわる感情や風景が数多く描かれています。

例えば、聖徳太子の詩には次のような一節があります。

「家にあらば妹が手まかむ草枕 旅にこやせるこの旅人あはれ」

この詩は、旅に出ることの寂しさや不安を表現しており、当時の人々にとって旅がいかに重要で特別なものであったかがわかります。

『万葉集』には、旅に関する歌が多く収録されており、旅が人々の生活や感情に深く根付いていたことを示しています。

旅の語源は「他日」「廻む」という説がある

「旅」という言葉の語源には、いくつかの説があります。

一つは「他日(たび)」、つまり「ほかで過ごす日」という意味から来ているという説です。
この説によれば、旅とは自宅以外の場所で過ごす日々を指しており、その言葉の成り立ちが理解できます。

もう一つの説は、「ぐるりと巡る」という意味の「たむ(廻む)」の連用形「たみ」から来ているというものです。
この説によると、旅とは移動しながらさまざまな場所を巡る行為を指しており、その連続的な動きを表現した言葉だとされています。

このように、旅という言葉は古代からさまざまな意味合いを持って使われてきました。

どちらの説にしても、旅は単なる移動だけでなく、そこでの体験や感情を含む豊かな概念であったことがわかります。

旅のもう一つの昔の言い方は「羇旅」

「羇旅(きりょ)」という言葉は、古代日本における「旅」の一つの表現です。

この言葉は、特に奈良時代や平安時代の文学作品や歴史書の中で見られます。

例えば、奈良時代の文学作品『万葉集』には、「羇旅」を使った詩があり、これらの詩は、旅に出る人々の心情や、旅先での経験を描写しています。

「羇」という漢字は、「異郷にいる」という意味を持ち、旅先での異郷感や孤独感を表しているのです。

昔の旅行は命がけ!旅と旅行の違い

現代の旅行は楽しいイメージがありますが、昔の旅は命がけでした。

交通手段やインフラが整っていなかったため、旅は非常に危険なものだったのです。

昔の旅は命がけだった

昔の日本では、インフラが整っていない時代において、旅は命がけの冒険でした。

特に江戸時代以前は、旅に出ること自体が大きなリスクを伴いました。

旅路は悪路や山道が多く、道中には盗賊や野生動物の危険が常に潜んでいました。

例えば、奈良時代の行基(ぎょうき)は布教のために各地を巡りましたが、その道中で命を落とす僧侶も少なくありませんでした。

また、平安〜鎌倉時代の有名な旅人である西行(さいぎょう)も、厳しい自然環境の中で旅を続けました。

一般の人々が旅に出ることは稀で、特別な目的がなければ旅は避けられていました。

例えば、僧侶が修行のために山岳を巡ったり、商人が商取引のために遠方へ出向くことが主な理由でした。

一般の庶民が旅行に出ることはほとんどなく、旅はまさに命がけの行為だったのです。

楽しむための「旅行」は江戸時代以降から

江戸時代(1603〜1868年ごろ)に入ると、インフラが整い始め、現在のような「旅行」という文化が広まりました。

徳川幕府によって五街道(東海道、中山道、甲州街道、日光街道、奥州街道)が整備され、宿場町が発展したことで、旅の安全性が向上しました。

この時期から、物見遊山のために旅をする人々が増え、観光地が発展し始めました。

江戸時代の人々は、温泉や名所巡りを楽しむために旅に出かけるようになりました。

例えば、箱根温泉や伊豆の温泉地は当時から人気の観光地であり、多くの人々が湯治(とうじ)を目的に訪れました。

また、伊勢神宮へのお参り(伊勢参り)も庶民にとって大きなイベントで、旅の目的地となりました。

俳人の松尾芭蕉(まつおばしょう)も、『奥の細道』で知られるように、各地を巡りながら詩を詠みました。

このように、江戸時代以降は、旅が楽しみや観光としての要素を持ち始めたのです。

現代でも微妙に意味が違う「旅行」と「旅」

現代では、「旅行」と「旅」という言葉が微妙に異なる意味を持っています。

旅行は計画を立てて安全に楽しむもので、観光が主な目的です。

例えば、「新婚旅行」「卒業旅行」「社員旅行」「国内旅行」などが該当します。

一方で、旅は未知との出会いを楽しむもので、「自分探しの旅」「一人旅」「放浪の旅」など、個人的な探求や冒険が含まれます。

旅行の昔の言い方「旅」は死語?

旅行の昔の言い方「旅」は、今でも一般的に使われる言葉です。

そのため、死語にはなっていません。

おそらくこの記事を読んでいるあなたも「旅」という言葉を使っているのではないでしょうか。

しかし、羇旅(きりょ)の方は、一般的に使うことはありません。

俳句や短歌などを読むときに使うことはありますが、文学以外の場面ではほぼ使われなくなった言葉と言ってよいでしょう。

最近では、「旅」の代わりに、

  • ツアー
  • トラベル

などの外来語が使われることも増えてきましたね。

まとめ:旅行の昔の言い方は「旅」「羇旅」だった!

旅行の昔の言い方について解説しました。

  • 旅行の昔の言い方は「旅」「羇旅(きりょ)」
  • 旅や羇旅は、奈良時代にはすでに使用されていた言葉
  • 昔の「旅」は命がけだった
  • 「旅」は今でも使われている言葉で、「羇旅」は今ではほぼ使われなくなった言葉

旅行の昔の言い方は、「旅」「羇旅」でした。

「旅」という言葉は、歴史ある言葉だったのです。

今後、どのような言葉が生まれるのかがきになるところですね。

当ブログでは、いろいろな「昔の言い方」を紹介・解説しています。

その他の昔の言葉を知りたい方は、

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